この記事では「感度分析」について解説しています。
感度分析って何?という基本から、エクセルで分析を行う方法まで説明していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
感度分析とは「ある要素」が変わったときに、
それに伴う結果がどのように変化するか?を分析する方法です。
未来を予測することは不可能であり、
何かを予想する際に絶対的な解を算出するのも困難です。
そこで、複数の解から一番フィットしそうな解を探し出すのです。
たとえば、利益を予測する場合「販売数」「従業員数」によって、
利益が変化していきます。
販売数が100個の場合、1000個の場合、従業員数が10名の場合…など
いくつもシミュレーションを用意して、それぞれのパターンにおける解を計算します。
それぞれの解を比較することで、
より大きな利益を得るために戦略を調整できるようになるのです。
この記事では、感度分析について概要から実際にエクセルで分析する方法まで
解説しているので、ぜひあなたのビジネスにご活用ください!
【感度分析とは】
▶︎感度分析の概要
感度分析は、結果にどの要因がどれくらい影響するか?
を数値で見る方法です。
トルネードグラフやスパイダーグラフでわかりやすく見せることができます。
この分析を使うと、事業の収益に大きく影響する要素を数値で知ることができ、
プロジェクトの管理に役立てることができます。
▶︎通常の感度分析
.
▶︎リスクの感度分析
通常の感度分析では、時間・コストがかかるので
リスクの感度分析を行う方が良いでしょう。
\ちょっと難しそう…と思ったら/
【感度分析のやり方】
※人件費は売上の30%
※人件費変動では±10%
(単位:万円)
基準値 | 売上変動 | 人件費変動 | 他コスト変動 | ||||
変動率 | +10% | -10% | +10% | -10% | +10% | -10% | |
売上 | 100 | 110 | 90 | 100 | 100 | 100 | 100 |
人件費 | 30 | 33 | 27 | 40 | 20 | 30 | 30 |
他コスト | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5.5 | 4.5 |
利益 | 65 | 72 | 58 | 55 | 75 | 64.5 | 65.5 |
差分 | +7 | -7 | -10 | +10 | -0.5 | -0.5 |
上記のように各要因が利益にどう影響するか?
を計算していきます。
この表から分かるように
利益への影響は「人件費」が最も大きく、「他コスト」が最も小さいことがわかります。
各要因の変動による影響を見ることで、どの要因を改善するべきか??を把握することができるのです。
▶︎黒字の場合
- 「売上」がどれくらい下がると利益0か?
- 「人件費」がどれくらい増えると利益0か?
- 「他コスト」がどれくらい増えると利益0か?
▶︎赤字の場合
- 「売上」がどれくらい上がると赤字脱出か?
- 「人件費」がどれくらい減ると赤字脱出か?
- 「他コスト」がどれくらい減ると赤字脱出か?
▶︎Excelで感度分析!
どのように利益に影響するか?をシミュレーションします。
(01)サンプルシミュレーションを作る
- 基準売上:100万円
- 成長率:100%
- 人件費:20万円
- 他コスト:10万円
、、⇨利益:70万円
(02)「売上成長率」「人件費」を行・列に入力する
シミュレーションしたい数字をそれぞれ行・列に入力します。
- 成長率:列に入力⇨80〜120%
- 人件費:行に入力⇨20〜100万円
(03)行・列の交わるセルに利益を入れる
行・列が交わるセルに
シミュレーションで出したい結果の現在値が入ったセルと「=」で結ぶ
※例だと利益の「70」と=で結ぶ
(04)計算したい範囲を選択する
(05)「What-If分析」
「データ」→「What-If分析」
「データテーブル」選択
「行の代入セル」に行側に入力した要因の現在値のセルを入れる
※例だと人件費の「20」セルを選択する
「列の代入セル」に列側に入力した要因の現在値のセルを入れる
※例だと成長率の「100%」セルを選択する
OKを押すとシミュレーション結果が出ます。
(06)体裁を整え、分析する
分析しやすいように体裁を整えます。
ここは個人の好みですが、私の場合は
- 罫線を引く
- 色をつける
- マイナスは赤がつくようにする
程度です!
分析は、たとえば
「売上成長率」が80%になってしまった場合でも
「人件費」を20万円に抑えれば
成長率120%の場合と同じくらいの利益を出すこともできる
というようなシミュレーションが可能になります。
すごいけど、自分には難しそう…
と思ったら
【感度分析の活用分野】
- 製造
- 研究開発
- 資源エネルギー
など
たとえば、品質に最も影響を及ぼす工程を特定して
改善策を考えることができるようになります。
ただ、実際のビジネスとなると不確実な要因が多いため
モンテカルロシミュレーションと併せて
採用されることが多いです。
【感度分析まとめ】
.
- 結果にどの要因がどれくらい影響するか?を数値で見る
- 製造/研究開発/資源エネルギー分野などで多く使われる
- 実際のビジネスでは、不確実な要素が多いためモンテカルロシミュレーションと併せて使われる
,
※人件費は売上の30%
※人件費変動では±10%
(単位:万円)
基準値 | 売上変動 | 人件費変動 | 他コスト変動 | ||||
変動率 | +10% | -10% | +10% | -10% | +10% | -10% | |
売上 | 100 | 110 | 90 | 100 | 100 | 100 | 100 |
人件費 | 30 | 33 | 27 | 40 | 20 | 30 | 30 |
他コスト | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5.5 | 4.5 |
利益 | 65 | 72 | 58 | 55 | 75 | 64.5 | 65.5 |
差分 | +7 | -7 | -10 | +10 | -0.5 | -0.5 |
.
上記のように各要因が利益に影響するか?を計算する。
→
例の表だと
利益への影響は「人件費」が最も大きく、
「他コスト」が最も小さいことがわかります。
.
.
>>Excelで感度分析をする
感度分析どうだった?
考え方はシンプルだけど
たくさんのシミュレーションが見れて便利だね!
そうだね!
モンテカルロシミュレーションと併せると
より精度の高い分析になるから
ぜひ、やってみてね!
ここまで感度分析を
説明してきましたがいかがでしたか??
使ってみよう!という方は、ぜひご活用くださいね。
ちょっと難しいかも…と思った方も大丈夫!
私たちは、そういった相談も受けているので
まずはお気軽にお問い合わせください。